緊急事態宣言が、福岡県は5月14日に解除されました。
 福岡市内では新たな感染者がゼロの日も続いています。
 これからも警戒は緩められませんが、福岡ジョブサポートでは、日常に戻る一歩を踏み出すこととしました。

 約50日間在宅で過ごしてこられた皆さんに、5月25日(月)から利用の再会を呼びかけました。
 週に1日だけ通所したいという方から毎日通所を希望される方まで、選択はいろいろでしたが、生活訓練は8名、就労移行支援は30名余、就労継続支援B型は20数名の方が、順次通所を始めると意思表示されました。

 みなさんの入室の前には、ドアノブから作業台まで消毒して準備します。
 入室されたら、まず手洗いうがいと体調確認です。
 体温計のない方や、家で検温するのを忘れた方には、備え付けの体温計をお貸しして測っていただきます。つい先ごろ、脇に挟むのではなく、額の近くで検温できる検温器を寄贈していただきましたので、便利になりました。

 通所利用を再開して数日は、はじまりの1時間以上前からシャッターの前で待っておられる方もおられました。
 50日ぶりに「仕事ができる!」我慢していたことが晴れて「できる!」ということも大きかったでしょうが、「馴染みの場所に」行き「馴染みの人たちと」顔を合わせられるということが大きかったのではないかと思うのです。
 集団の中で、支え合って生きることを選んだ私たちが、「外に出てはいけない」「人に会ってはいけない」「人に近づいては行けない」「人に触れてはいけない」と、生き延びるために絶対に必要不可欠な他者との交流を制限されたのですから、不安な毎日だったでしょうし、その日常生活のごく普通の行動を取り戻そうと前のめりになるのも、当然の行動だと思います。

 一方「感染が怖い」と出て来れない方も数名おられますが、目に見えないウイルスですから、これも当然の不安だろうと思います。

 在宅生活が始まった4月10日から、毎日朝と夕方に電話をかけたり訪問したりして、体調の確認や課題の進捗確認などを実施してきました。
 若い方は生活リズムが崩れがちでしたが、毎朝毎夕電話して体温や体調、行動の確認等をすることで、昼夜逆転までには陥らないで済み、通所の始まりもスムーズでした。
 また、40歳代以上の一人暮らしの方は、会話の機会も量も少なく、自分だけの思い込みや悪者探しなどに陥りそうになった方もおられましたが、スタッフと電話で話す=他者との会話によって、持ちこたえられました。

 他者との交流を制限された40日間を体験し、その困難に対処したことで、私たちが生き延びて行くためには、一見「不要不急のことだから・・・」と言われるような、「一緒に楽しむ」「おしゃべり」などが、私たちにとって「必要不可欠な」ことであり、私たちを「正気に保つ」かけがえのない事だということが、腹の底からわかった気がしています。